今、β版だった、沖縄・久米島の移住定住情報を提供しているウェブサイト
「久米島 島ぐらしガイド」を、正式版としてリリースするための作業をしています。
この作業をしながら思ったことをつらつらと。
あくまで自己批判です。過激な表現があるかもしれませんが、ご容赦下さい。
よく喩え話として挙げられる「移住定住と結婚」を置き換えてみたときに、
我々島ぐらしコンシェルジュが久米島町を代表して
伝えるメッセージは何かで言うと、それはつまり
「私と結婚しませんか?」
というとてもストレートで真摯なメッセージになると思います。
あなたが欲しい。
あなたが一緒にいてくれれば、私はもっと輝く。
あなたももっと活き活きするはずだ。
あなたが笑顔でいられるためにすべきことはなんでもする。
絶対幸せにする。
そういった愛の言葉なのだろうと思います。
悩んでしまいます。
このような真剣なメッセージを伝えるだけの想いや人間性を、
我々は果たして持ち得ているのでしょうか。
(このあとには「いいや、持ち得ていないのでは」が続きます)
それはきっと、島ぐらしコンシェルジュや久米島町が悪い!ダメだ!というわけではない。
移住定住施策に取り組んでいるどこの自治体も
そんなことはなかなか言えてないし守れていないな、と思うのです。
「私はこういう人間です。あなたが必要です。幸せにします。あなたが欲しい」
ということは、かなり難しい。
情熱と覚悟と、何より冷静な自己分析が必要だからです。
誰をどう幸せにできるのか、その人といると自分はどう輝けるのか。
冷静かつクレバーな思考と、それを伝えるパッションの両軸が必要とされるからです。
それが難しいからゆえ、「百ある甘そうな話」を羅列したり取り繕ったりし、
「お嬢さん、こんな私とちょっと付き合ってみませんか
(私はあなたのことあまり知らないんだけどね)」というアプローチをとってしまう。
「ナンパを重ねてだれかと付き合って向こうが好いてくれたら結婚すればいいし、
合わなければ離婚すればいい」といった考えです。
それも決して悪とまでは言えないのですが、
本来あるべき純愛を遂げたいと思うのは私だけでしょうか。
そして、今は地方創生というブーストがかかっており、
お父さんお母さんに正しくお願いすればお金がもらえる。
それで着飾っても変わるのは表面だけで、いつかその化けの皮は剥がれ、
人は傷つき去っていくのでしょう。
そのお金は自分本来の魅力を磨き、自己研鑽するのに使うか、
むしろ潔く「そんなものはいらん」と言いきるのが格好良いのでしょう。
ちなみに我々も地域おこし協力隊。我々の活動が着飾るものではなく、
自己研鑽でありたいな、と思っております。
話がそれました。
今久米島では、町民の皆様と行政職員協働で、「移住定住促進アクションプラン」
の策定に取り組んでいます。
人が集い続ける、よい町にするために何ができるのか。
どうしたらその動きを促進できるのかを考えています。
やったことがない領域ですし、進め方などはとても不格好です。
思慮が足りてない部分も多く、お叱りや批判の声を頂いたりすることもありますが、
とはいえこれは、自己分析と自己研鑽をしていこう、という動きだな、と思えるのです。
正道からは外れていないのでは、と。
そして我々島ぐらしコンシェルジュも、
愛のメッセージを発信し、興味を持ってくださった方々と真摯に向き合っていかねばと。
ようやく冒頭のウェブサイトの話に戻ってきましたが、僕個人としては
「ああ、これは私にあてたメッセージなんだ」と
見た人が気づいてくれるようなホームページにしていきたいな、と思ってます。
言うは易し行うは難し。
理想の一割でも体現できればいいな、と思います。
その積み重ねがきっと大きな違いになってくるはずです。
きっと。
一緒に頑張りましょう。
(石坂)
2017年1月18日水曜日
2017年1月9日月曜日
ちょっとびっくり…な移住相談から考えたこと(シマブクロ)
●結構あります移住相談
移住・定住推進担当の職員になって、8カ月になります。
数年前から全国的に”移住ブーム”のようで、当初想像していたよりもたくさんの問い合わせの電話がかかってきます。
8カ月間で、電話・メール・フェイスブック・移住フェア・HPのフォームから・窓口でのお問い合わせ、合計で約100件になりました。
昨年度の担当者が「年間20件くらいだったかな」と言っていたので、かなり増えたと言えると思います。
「島ぐらしコンシェルジュ」が発足したことも、お問い合わせの増加に影響しているんでしょうね。やっぱり窓口があって、担当の人がいると問い合わせしやすいですもんね。
さて、問い合わせの中で多いのは、
「移住を考えているんですけど、何か補助はありますか?」
というご質問。
他の自治体では結構あるみたいですね。
「UIターン者は家賃補助」とか、「転入祝い金〇万円」とか。
久米島町では、現在そういったかたちでの補助は行っていません。
金銭的な補助ではなく、情報を提供したり、島の方とつなぐことで、移住をサポートしていきたいと考えています。
●ちょっとびっくりな移住相談
さて、移住相談を受けていて「ちょっとびっくり」だったものをご紹介させていただきたいと思います。
初めに断っておきますが、決してそういった質問を否定するものではありません。
むしろ、お問い合わせいただけたことに感謝していますし、
そういった素朴な疑問を、仕事の材料にしていきたいと思っています。
それではまず1つ目。
役場に電話がかかってきました。
「久米島がどこにあるか分からないんですが、久米島に移住したいんです」
というご相談。
これは私の前任の職員が受けた相談なので、その方が何と答えたかは確認していません。
私なら思わず「どゆこと~??」と言ってしまいそうです。
ですが、知人で「イスタンブール(トルコ)、という名前の響きを聞いただけで、
そこに旅行に行こうと決めた」
と言っていた方がいますので、
「久米島」という名前がその方の琴線に触れたのかもしれません。
また、最近は「海洋深層水関連」や「自動走行実証実験」などで
新聞やテレビなどのメディアにもよく取り上げられるので、
そういったものを見ていただいたのかもしれませんね。
そして直感的にピーンときて、「ここに住みたい!」と思ったというのは、あり得る話だなと思います。
まあ、役場の電話番号を調べるついでに、久米島の所在地まで検索していただけたら…と
思わなくもないですが。
つぎは、私がお受けしたご質問です。これも役場に電話がかかってきました。
「久米島の方って、みなさん電化製品とか使って暮らしているんですか?」
というご質問。
またもや「どゆこと~??」
という思いを飲み込み、
「そうですね、本土の方と変わりなく、日常的に電化製品を使って生活しております」
とお答えしました。
最初は「なんてびっくりな相談!」と思っていましたが、
考えてみれば、そういう質問がでることもありかな、と思いました。
なぜかと言えば、例えばgoogle で「久米島」で画像検索すると、
海か、リゾートホテルか、ダイビングしてる観光客の写真がずら~っと出てくるんですよね。
久米島の地元の人は、どんな暮らしをしているのかが伝わる写真が少ない。
なので、この画像検索結果だけを見ると、
「観光客はリゾートホテルに泊まってマリンレジャーをしていて、
地元の人はか茅葺屋根の小屋で暮らして、魚を釣ったり、野菜を育てたり、
昔ながらの暮らしをしているのかもしれない」
という想像もできちゃうんです。
(インドネシアとか、パプアニューギニアとかってそういう感じなんでしょうか?)
そういう私も、実際に久米島に来るまでは、
”警察よりもユタの力のほうが強い”とか、
もっとプリミティブな世界を想像していました 笑。
又吉栄喜の芥川賞受賞作、「豚の報い」を読んだ影響もありますね。
でも、あの匂いというか、世界観は、今の沖縄にもちゃんとあると思います。
話を戻しますと、私たちは、”久米島の日常のくらし”を伝えていかないといけないなと思ったんです。
我々が事務局を務める委員会の委員を務めてくださっている
月刊「ソトコト」編集長の指出一正氏も、
「”観光地”としての久米島ではなく、”くらす場所”としての久米島町を発信していくべき」
とおっしゃっていました。
海や観光名所ではなく、「久米島での生活」が想像できるような、
そんな情報発信をしていきたいと思います。
●意外と多い「自給自足」についてのお問い合わせ
「久米島で自給自足のくらしがしたいんです」
というお問い合わせ、意外と多いです。
久米島では、沖縄県の海洋温度差発電の実証実験研究所で「エネルギーが自給できる島」を目指して実験が行われています。
また、離島では珍しく水が豊富で、以前は稲作が盛んだったことから、自給自足が可能な島と言われています。
魅力的で、夢が広がる、これからの世界に必要な試みだと思います。
しかし、移住してきた方がいきなり自給自足の生活ができるかというと…
「難しいと思います」とお答えしています。
「自給自足の定義とは?」という話になってしまいそうですが、
ご質問の中には、「(自給自足するから)お金は稼ぐ必要ないんですよね?」という方もいらっしゃるので。
電気や服や、家賃や、あと病気になったらどうするのだろう…と余計なお世話ながら、心配してしまいます。
それでも”なるべく物を買わずに、自分で作ったり、おすそ分けをもらったりお返しをしたりの物々交換でやっていきたい!”という考えには賛同します。
食べ物や周りのものに感謝する気持ちを、もっと感じながら生きられそうですしね。
福岡県の糸島市で、仲間たちとシェアハウスで生活しながら、
自給自足のくらしをする女性の生き方が、広く共感されています。↓糸島シェアハウス自給自足の暮らしづくり~狩猟女子篇~
楽しそうで、憧れますね!
でも、「自分で仕留めた動物の肉しか食べない」って、誰にでもできることではないですよね…。
楽しそうで、憧れますね!
でも、「自分で仕留めた動物の肉しか食べない」って、誰にでもできることではないですよね…。
●やはり一度来てみないと
これまで挙げた例に共通しているのは、すべて「まだ久米島に来たことがない方」だということです。
ですので、こういった質問には「まずはぜひ、一度見にいらしてください」とお答えしています。
今はインターネットでいろいろな情報を得ることができますし、
私たちも情報発信に力を入れていますが、百聞は一見に如かず。
やはり、ご自分の足で島にやってきて、目で見て、肌で感じてみないとわからないことが多いと思います。
良いなと思うところも、ちょっとこれは…と思うところも、自分自身で感じてほしいです。
また、その中で島の方と知り合ったり、お話したり、ご縁を感じることがあるかもしれません。
そうしたら、さらに久米島への移住が現実的になってくると思います。
私たちは、そのお手伝いができたら、と考えています。
まだ島へ来たことのない方は、ぜひ久米島へいらしてください。
そしてその際はぜひ、私たち「島ぐらしコンシェルジュ」へお声がけください!
ですので、こういった質問には「まずはぜひ、一度見にいらしてください」とお答えしています。
今はインターネットでいろいろな情報を得ることができますし、
私たちも情報発信に力を入れていますが、百聞は一見に如かず。
やはり、ご自分の足で島にやってきて、目で見て、肌で感じてみないとわからないことが多いと思います。
良いなと思うところも、ちょっとこれは…と思うところも、自分自身で感じてほしいです。
また、その中で島の方と知り合ったり、お話したり、ご縁を感じることがあるかもしれません。
そうしたら、さらに久米島への移住が現実的になってくると思います。
私たちは、そのお手伝いができたら、と考えています。
まだ島へ来たことのない方は、ぜひ久米島へいらしてください。
そしてその際はぜひ、私たち「島ぐらしコンシェルジュ」へお声がけください!
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