2017年2月13日月曜日

想いが同じなら、世界中と繋がれるはず(シマブクロ)

●移住・定住の推進をしていて、見えてきた課題たち
 

シマブクロです。
もうすぐ島に移住して8年、
役場に入って6年、
島の人と結婚して4年、
2人の子もいますが、
未だにときどき「地域おこし協力隊の人?」と言われます。
……まだまだ地域への溶け込みが足りないようです……。
…精進します。


さて、私は昨年5月より移住・定住の推進を担当しておりますが、
活動を9か月行ってきた中で、見えてきたことがあります。
それは”島の中の課題を解決しないと、移住促進をしたところで効果がない”ということです。
たくさん久米島をPRして、移住者を連れてきても、
”島でずっとくらせる”、”島にずっと住みたいと思える”環境を作らないことには、
人はやがて去っていく。
それはまるでザルのごとし。
つまり「ザルの穴をふさぐ、”内を充たす”方が先だよなぁ」ということです。
ずっと言われ続けていたことですが、今、本当に実感として感じています。

そこで、平成29年度は、
「”内を充たす”、つまり島にある課題にとりくむ一年にしよう!」
と島コンメンバーと話しています。
住民の方とも連携を密にしつつ、活動していきます。
もちろん、いきなりすべての課題を解決できるとは思っていませんが、
何かしら突破口となるような、”はじめの一歩”が踏み出せたらいいなと思っています。


●繋がることの力


「島でずっと暮すために必要なこと」として、
「学童や病児保育など、子育て環境の整備が絶対に必要」というご意見をよくいただきます。

真剣に意見をくださる方々(主にお母さん)と話しながら、
ふと気づいたことがあります。

それは
「単に自分の子だけのことを考えているんじゃないんだ」
ということです。


「学童が絶対に必要。
小学校低学年の時の放課後、夏休み期間
ずっと家に子どもをひとりにしておくのが心配だった」
というお話は、お子さんが中学生になった方から聞かせていただきました。

「働く母親を支える仕組みをつくらないと!」
というお話は、もうすでに子育てを終えた方から、聞かせていただきました。

もちろん、現役子育て世代の方からも、
いろいろなご意見を聞かせていただきました。
みなさんとても熱心に話してくださいました。

子育て支援に関するサービスは、民間の業者が担うことも多いとは思いますが
先導は行政が行う場合がほとんどでしょう。
久米島のような小さい離島ならなおさらだと思います。

意見・要望を行政に伝えるというのは、きっととても億劫で体力のいることです。

でも、それを敢えてしてくださるという
その力の源は
「広くみんなのために。すべての子どもたちのために」という思いなのではないか
そうふと気が付きました。

先日、東京に住む友人がFacebookで
「自営業なので、保活(保育所入所のための活動)が大変。
でも、自分の頑張りが誰かのためになると信じている」
と書いていました。


ああ、そうだなぁと思いました。


私の仕事も、「仕事」だからという以前に、
「子どもたちが育つ久米島の環境を、より良いものにしたい」
という思いが原動力となっています。

でも、今の自分の2人の子どもだけでなく、
その友達も、島にいる子どもたちみんなが幸せであってほしい。
子どもたちの、そのまた子どもたち、そのまた先もずっと、幸せであってほしい。
久米島の素晴らしいところを、ずっと残したい。

そんなふうに、
自分の家族以外のことや、遠い先の人のことも、願うようになりました。


みんなその想いがあるから、
意見を言うことを、
行動することを、
考えることを、
続けているのだなと思いました。


そしてその同じ想いがあれば、立場や環境を超えて、
いろいろな人と繋がれるのではないかとも思いました。

久米島から世界中のお母さんと。世界中の人と。
”自分の大切な人のためによりよい未来をつくりたい”
という想いがあれば。

同じ想いを持った人が繋がれば、
きっと大きな大きな力になると思います。



大きな力で、”夢つむぐ島”を実現する。
その姿が見たいと思い、
またその一助になりたいと思いました。