前職の取締役であるN氏とはちょくちょくチャットをしています。
半分はくだらない話と、半分は仕事の話です。
N氏は形而上学的な話を好み、かつ僕もそのような話はやぶさかではないので
仕事の話題を切り口に結果ふわふわしたとりとめのない会話になりがちなのですが。
先日N氏とチャットしている時に、「プロポーズはこちらから」の話が出ました。
https://www.1101.com/darling_column/archive/3_0618.html
少し古いですが、とても素敵な記事なので、ぜひ読んで欲しいです。
以下抜粋。
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「頼まれた仕事を、ボールを投げられたと考える。
それを、キャッチャーのようにすぐには投げ返さない。
いちど、自分のボールにする。
そして、答えを投げ返すのではなく、
「提案」や「企画」を、頼むというかたちで、
こちらから投げるボールにするのだ。
(中略)
つまり、ぼくは、いつでも口説く側に立つことになる。
口説くだけの企画や動機がないなら、
休んでいたほうがいい。
口説かれて、もったいつけて、
「ま、いいけどー」などと言って引き受けるのは、
あとで後悔することが多い。
これって、恋愛論にもなりそうだよね。
プロポーズされたときに、
いちど、返事を腹の中にためて、
翌日、こちらからプロポーズしなおす。
これで、両方が依存関係でなく、
自立した男女の関係を築けるのではなかろうか。」
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僕達の仕事は移住・定住促進です。
現在移住定住促進の為のアクションプランも策定していますが、
その中で「give と takeのバランス」みたいな話が挙がります。
どのような人に来て欲しいか。
どのような人が必要か。
何をしてあげれば来るのか。
etc...
どれも大切な視点ですが、個人的には、何かもっと大切な視点が
欠けている気がしていました。何が欠けていると思っていたのでしょうか。
「あなたのやりたいこと」を受け止めて、「われわれのやりたいこと」と混ぜあい、
「この島で、われわれがあなたと一緒にやりたいこと」を投げ返す。
そんな関係がきっと移住定住促進には必要で、
何より「個人的にでも」やりたいことなんだ、と、気が付きました。
日本国内の各自治体では、人口施策としての社会増を狙い、
様々な施策が打たれ、傍から見ると「人の奪い合い」と揶揄されるような
競走が行われていますし、今後若年層がより貴重になっていくうえで
その競争は熾烈なものになっていくかもしれません。
そして、その競争に翻弄され、引きずり回されるのは若年層です。
私達の子供の世代です。
なんとなく、そんな競争に自分たちの子供を巻き込みたくないな、
と思ってしまいます(僕は結婚していないですし、子供もいないのですが(笑))。
ですが、もしその「人の奪い合い」が、「やりたいことの叶えあい」に
なれるような競走(=共創)が生まれるのなら、その競技にはぜひ
自分も参加したいし、自分の子供がいたなら彼ら彼女らにも参加させたい。
そんな風に思いました。
まずは僕が今現在担当しているプロジェクトで、そんな風な関わり方を
実現していければと思っております。